お金は、貯めるより、使う方が難しい。

Cafe-money お金

お金って、貯めるより使う方が難しいんじゃないか。

嘘でしょ、逆でしょ、って気がするけど。

これは、私の場合、って話かもしれない。

私の場合、貧乏症だったから、貯めることには抵抗がなかった。

貯金も好きだったし、投資の勉強もしたし、そういう意味では、投資に必要とあらば多少の勇気は持ち合わせていたと思う。

不動産投資や、仮想通貨なんかも、さほど大きな抵抗もなく、チャレンジしてきた。

自分なりの投資のロジックというものも見えていたし、おそらく私は投資が得意なんだと思う。

そうこうしているうちに、多少のお金を貯めることができた。

大金持ちではなく、ほんの些細な額ではあるが、貧乏に育った私にとっては、だいぶ嬉しい。

なのに、だ。

私は、お金を使うということが、めっぽう下手だ。

お金は好きなのに、上手に使えない。

働いている頃には、気づかなかった。

素敵な服や、靴や、バッグを買って、それを身につけることも楽しかった。

あれ?と感じたのは、主婦になってからだと思う。

子供を産んで、家計簿をつけ始めて、私は節約を意識した。

服は、安物で、靴はスニーカー。しかも、毎日ほとんど同じ。

おしゃれで素敵な服は、着ていく場所もないと思っていた。

自分の服も、子供の服も、いつ汚れてもいい安物で、中古の服もたくさん着せた。

今思えば、あんなに小さくて可愛い時代、もっと可愛い服や靴を買って着せて、写真撮って、自己満足すればよかったなぁとも思う。

当時は、すぐ大きくなって着れなくなるから、と思っていたんだった。

誰かの中古の服でも、公園でどろんこになって遊んでた我が子は、十分かわいかったんだけど。

私は、お金を使うのが下手だ。

それには、いくつか理由があると思っている。

家計簿をつけて、節約ばかり考えていた

その頃の私は、お金を貯めることに心血を注いでいた。

だから、家計簿をつけていた。

家計簿をつけると、どうしても、貯金に多くをまわしたくなる。

その結果、使っていい予算は、最小限になっていった。

それを守ろうとすると、どうしても、お金を使うのがケチくさくなる。

しかも、家計簿をつけて頑張っているのに、多くが貯まるわけでもなく、ストレスが溜まる。

そしてある時、「特別費」などと言いながら、ドカンと使うことになった。

あの頃は、思うようにお金が貯まらないばかりか、幸福度も下がっていた。

お金は使ったらなくなる、使ってなくなるのが怖い

私は、「お金とは、使ったら無くなってしまうもの」だと思っていた。

だから、新しい服などを購入したとしても、ウキウキ楽しく使えばいいものを、

買い物をした直後は、「罪悪感」を感じていたのだ。

後ろめたい気持ち。

せっかく新しい服を買っても、心から楽しい、というだけの純粋な気持ちではなかった。

あぁ、使ってしまった、似たような服持っていたかもな、とか

素敵だけど、どこにも着ていくこともない服を買ってしまった…、とか、気持ちはどんよりした。

買って楽しいのは一瞬だけ。

さらに、素敵な服を買っても、もったいなくて着ることができなかった。

私には、多くのお金を使うほどの価値がない?

おそらく、私は、自分には、それだけのお金を使うほどの価値がない、と思っていたのだ。

それも、無意識に思い込んでいるから怖い。

自分でも、それに気づけないうちに、静かに自分を無価値だと思っている。

毎日、スーパーに行ったり、子供の習い事の送り迎えして家にいるだけの自分には、素敵な服なんて必要ない。

毎日同じでいい、去年と同じオーソドックスな服を色違いで着回せばOK、という思い込み。

いつからか、私の日常は色褪せ、楽しいと思えることもなくなり、

私は、何が好きだったのかも忘れてしまっていた。

何が好きかと問われても、自分が何を好きだったのか、思い出せないほどになっていた。

お金を何に使えば、満足度が高くなるのかわからない

昨日と同じ今日という日がやってくることに、本当にうんざりしていた。

それなのに、私は、何をしたら自分が楽しくなるのかを見失ってしまい、途方にくれていた。

だから、私は家計簿をつけるのをやめて、お金を使ってみることにした。

コスメや、服、下着、家族のものまで、色々と買ってみた。

買いながら、幸福感と、罪悪感を感じながら、たくさんの失敗もした。

その時の私は、お金を我慢せずに使えたら、きっと満足度は上がるんだと思っていた。

だけど、意外にも、それだけではないことがわかってきた。

予算を気にせずに買い物をすることは、たしかに最初は楽しかった。

自由に使ったら満足度が上がると思って、なんでもほしいと思ったものを買ってみた。

それなのに、お金をただ使っても、「お金」が減って「モノ」が増えるだけで、私の心は満たされなかった。

私は、自分でも、いったい何が欲しいのか、よくわからなかったのだ。

お金が無かったり、お金を使うのを我慢していると、自分が本当に何が欲しかったのかわからなくなる。

それだけでなく、自分がどんな時に喜びを感じるのかということも、だんだん忘れていってしまう。

お金を貯めることと、お金を使うこと

「お金を貯めること」というのは、実は、とてもシンプルなのだ。

重要なのは、ただひたすら、「収入よりも支出を少なくする」ことと、できれば「投資をして増やす」ことだ。

これに尽きる。

それを実行するのが難しい時はあるが、何をすればいいかわからなくて悩む、ということは起こらない。

ただ、「お金を使うこと」は、もう少し複雑なのだ。

何を買って、何を買わないのか。

お金を使えば当然、貯めてきたお金は減るわけで、それを天秤にかけながら、何を買うのか決める。

何を買えば、自分の心が喜ぶのか。

私は、何が好きなのか。

何を大切にしたいのか。

何を応援したいのか。

お金を使う、ということは、そこに自分の価値観が現れてくる。

お金の使い方には、自分が自分をどのように思っているのかが現れるし、

自分以外の人や物についても、それをどう思っているかが現れる。

お金を上手に使うのは、思いのほか難しい。

上手に使えるようになるには、お金を使ってみて、失敗もしてみて、転びながら覚えるしかないのではないか。

失敗を許容すること。

自分のしてしまったひどい失敗を受け入れ、それでも挑戦をやめないこと。

それを繰り返すうちに、徐々に、自分が何を好きだったのか、何を大切にしたいのかが見えてくるようになる。

そして今では、お金を使うことは、自分を大切にすることなんだ、と思っている。

→なぜ私は、お金を使うことにブレーキをかけるのか?